補助金から加算へ。何が変わり、何が変わらないのかを徹底解説
2026年6月、介護職員処遇改善加算は制度の構造そのものが大きく見直されます。 今回の改定は、単なる加算率の変更ではなく、財源の移行・対象職種の拡大・生産性向上の評価など、多岐にわたる内容を含んでいます。
この記事では、6月改定の全体像と、現場で誤解されやすいポイントを整理して解説します。
1. まず押さえるべき前提
「6月から給料が増える」わけではない
現場で最も誤解されやすいのが、この部分です。
結論として、 6月になったからといって、介護職員の給与が自動的に増えるわけではありません。
その理由は、すでに昨年から 補正予算(賃上げ促進補助金)による賃上げ が実施されているためです。
- 2024年2月〜
- 2025年度も継続
- 月6,000円〜10,000円程度の改善がすでに反映済み
つまり、 6月改定は「新たな賃上げ」ではなく、“財源の移行”が中心です。
2. 6月改定の本質
補助金 → 介護報酬(処遇改善加算)へ
これまでの賃上げは、国の補助金による“時限的な措置”でした。 6月以降は、この賃上げ分が正式に処遇改善加算として組み込まれます。
- これまで:補助金(時限的)
- 6月以降:介護報酬(恒久的)
したがって、 「6月から増える」のではなく、「今の賃上げが制度として定着する」 という理解が正確です。
3. では、6月から“新しく増える可能性がある部分”とは?
財源の移行だけでなく、6月改定には新規の上乗せ要素も含まれています。
● ① 生産性向上型の「ロ区分」が新設
加算Ⅰ・Ⅱに「イ(従来型)」と「ロ(生産性向上型)」が追加されます。
ロ区分の上乗せ額
- 介護職員:+7,000円(約2.4%)
- 定期昇給0.2万円と合わせると、最大1.9万円(6.3%)の改善も可能
ロ区分の主な要件
- 訪問・通所系:ケアプランデータ連携システムの導入
- 施設系:生産性向上推進体制加算の取得 ※ いずれも“誓約”で6月から算定可能
● ② 対象職種の大幅拡大(新規)
これまで対象外だった職種にも、月1万円(3.3%)の改善が可能になります。
対象例:
- 看護職
- リハビリ職
- ケアマネジャー
- 相談員
- 栄養士・調理員
- 事務職
- 法人本部職員(介護事業に関与する場合)
これは6月からの“新規改善”です。
◆ 4. 加算区分の再編
6月以降、加算区分は以下の6区分体制に移行します。
- 加算Ⅰ:イ/ロ
- 加算Ⅱ:イ/ロ
- 加算Ⅲ
- 加算Ⅳ
4〜5月までの従来区分とは構造が異なるため、届出の準備が必要です。
◆ 5. サービス別の加算率(例:訪問介護・通所介護)
● 訪問介護(加算Ⅰ)
- イ:27.0%
- ロ:28.7%
● 通所介護(加算Ⅰ)
- イ:11.1%
- ロ:12.0%
※ 他サービスの一覧も作成可能です。
6. 6月までに事業所が準備すべきこと
- イ/ロのどちらを取得するか決定
- ケアプランデータ連携システムの導入(誓約可)
- キャリアパス要件の誓約書を準備
- 職員への説明(賃金改善の配分ルール含む)
- 自治体への届出(6月開始分は特にタイト)
7. まとめ
「6月だから増える」わけではない
→ すでに補助金で増えている分が“加算として恒久化”されるだけ
ただし、6月から“新しく増える可能性がある”
- ロ区分の+7,000円
- 対象職種の拡大による改善
制度の本質
賃上げの恒久化+生産性向上の評価+対象拡大 これが2026年6月改定の全体像です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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