空調の悩みには正解がない
前回の記事では、介護現場の夏の空調について書きました。
利用者さん一人ひとりで暑さや寒さの感じ方は違います。
さらに、職員は一日中体を動かしているため、
利用者さんと快適に感じる温度も異なります。
それでも、施設は利用者さんにとって生活の場です。
なので、空調は基本的に利用者さんを基準に考えるべきだと思っています。
もちろん、寒い方にはひざ掛けを使ったり、羽織るものを用意したり、
席を調整したりと工夫は必要です。
しかし、利用者さん全員が快適で、なおかつ職員も快適という環境を一つの空間で作ることは現実的には難しいでしょう。
環境を変えられないなら、職員を支える
利用者さんを優先する以上、職員が「もう少し涼しくしてほしい」と思っても、
それだけで室温を下げることはできません。
では、どうすればいいのでしょうか。
僕は、「環境を職員に合わせる」のではなく、
「職員が個別に調整できる環境を法人が用意する」
そんな環境が素敵だなと思っています。。
例えば、
- 空調服
- ペルチェベスト
- ネッククーラー
- 冷感タオル
- 冷却スプレー
こうした暑熱対策グッズを福利厚生として支給したり、希望者が利用できるようにしたりするだけでも、夏場の負担は大きく変わるのではないでしょうか。
全員が同じ暑さを感じるわけではありません。
だからこそ、一人ひとりが調整できる仕組みの方が理にかなっているように感じます。
「水分を飲んでね」だけでは足りない
熱中症対策として、「こまめに水分補給をしましょう」と言われます。
もちろん、その通りです。
しかし、忙しい介護現場では、分かっていても後回しになってしまうことがあります。
だからこそ、法人側から一歩踏み込んだ取り組みがあってもいいのかなと思っています。
例えば、
- 塩分タブレットを常備する
- スポーツドリンクや経口補水液を用意する
- 氷や冷たい飲み物をいつでも利用できるようにする
- 「一度水分補給をしましょう」と声を掛け合える仕組みを作る
こうした取り組みは決して特別なものではありません。
しかし、「職員のことも気にかけてくれている」という気持ちは伝わります。
働く環境への投資は、利用者さんのためにもなる
福利厚生というと、イベントや親睦会を思い浮かべる人もいるかもしれません。
もちろん、それも大切です。
しかし、職員の健康を守るための環境整備に福利厚生費の活用や投資することも、
一つの選択肢ではないでしょうか。
上記の他に、
- 冷房の効いた休憩室を整える
- 入浴介助後に身体を冷やす時間を設ける
- 暑さ指数(WBGT)を表示して注意喚起する
- 通気性の良い制服を採用する
- 業務動線を見直し、身体への負担を減らす
職員が元気で働けることは、利用者さんへのケアの質を守ることにも繋がると思います。
まとめ
介護現場では、利用者さんを優先することが基本です。
しかし、それは「職員が我慢するしかない」という意味ではありません。
環境を変えられないのであれば、職員を支える仕組みを考える。
それもまた、法人の役割ではないでしょうか。
職員の健康を守ることは、職員のためだけではありません。
その先には、利用者さんへ提供する介護の質を守ることへと繋がります。
福利厚生とは、単なる「待遇」ではなく、
「安心して働き続けられる環境づくり」への投資。
そんな考え方が、これからの介護現場に求められていくように感じています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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