敬語?ため口?介護現場における言葉づかい

介護の現場で、よく話題になるのが
「利用者さんへの言葉づかいは敬語が正解なのか、それともため口がいいのか」
という論争です。

新人の頃は特に、
「敬語じゃないと失礼だ」
「いや、距離が縮まらない」
そんな意見に挟まれて、戸惑った人も多いのではないでしょうか。

僕自身、介護歴19年の中で、
このテーマには何度も向き合ってきました。

敬語=思いやり、とは限らない

まず大前提として、
敬語を使っていれば安心、というわけではない
と感じています。

言葉は丁寧でも、
・事務的
・冷たい
・一方的
そんな印象を与えてしまうことは、実際によくあります。

また、
「〜してあげますね」
「手伝ってあげますよ」
といった表現は、敬語であっても上から目線になってしまいます。

言葉の形が丁寧でも、
そこに気持ちが伴っていなければ
利用者さんには伝わってしまうものだと思います。。

ため口=距離が近い、でもない

一方で、ため口についても同じことが言えます。

利用者さんの中には、
「堅苦しい言葉はいらない」
「家族みたいに話してほしい」
そう感じる方がいるのも事実です。

ただしそれは、
誰にでも、どのタイミングでも通用するわけではありません。

関係性ができていない段階でのため口は、
・軽く見られている
・馬鹿にされている
と受け取られてしまうこともあります。

大切なのは「言葉」より「関係性」

僕の考えはとてもシンプルです。

敬語か、ため口かではなく、
その人との関係性に合っているかどうか。

これに尽きると思っています。

だからこそ、
「敬語で統一すべき」
「親しみを込めてため口で」
と一律にルール化することは難しいのかなと感じています。

日本語という文化の難しさ

敬語、丁寧語、謙譲語。
日本語は、相手との距離感や立場を強く反映する言語です。

その分、
「失礼になっていないか」
「馴れ馴れしすぎないか」
と悩むのも、無理はないと思います。

英語だったら、こんな論争は起こらないのかな
なんて思うこともあります。笑

でも、それは日本語が面倒なのではなく、
相手を尊重し、大切にしてきた文化
だからこそ生まれる悩みなのかなと感じます。

利用者さん基準であること

僕が一番大事だと思っているのは、
こちらの都合ではなく、利用者さん基準であること。

その方が、
どんな時代を生きてきたのか。
どんな価値観を大切にしてきたのか。
どんな距離感が心地いいのか。

その時代や背景、性格を想像しながら、
一人の人として向き合う姿勢があるかどうか。

言葉づかいは、その「結果」であって、
目的ではないと感じています。

白黒つけられないという結論

この論争に明確な答えは出せません。

僕の結論は、
「関係性」と「心がこもっているか」
となってしまいます。

でも、現場で人と向き合ってきた人ほど、
このような答えにたどり着くのではないでしょうか。

敬語か、ため口か。
その問いの奥には、
相手とどう向き合っているのか
という、もっと本質的な問いがある気がしています。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

介護福祉士「miya」
福祉の授業がきっかけで介護の道へ
気づいたら18年
経験:特養・養護・通所・訪問
現在:特養
趣味:釣り、ウイスキー、コーヒー、園芸、アウトドア、ファッション

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