✅ 定例の「対話の場」を設ける
経営と現場のすれ違いは、日常の忙しさの中で自然と生まれます。
だからこそ、意識的に「対話の場」を設けることが必要です。
例えば、月1回でも経営陣と現場の代表職員が集まる時間をつくる。
数字だけではなく、「今困っていること」「現場の雰囲気」なども共有することで、
小さな火種のうちに解決の糸口を見つけることができます。
✅ ヒアリングを「形式」ではなく「実感」に
アンケートや報告書だけでは、職員の本音はなかなか見えてきません。
大切なのは、**「実際に現場へ足を運ぶこと」**です。
食堂やナースステーションで数分でも顔を出し、
「最近どう?」「困っていることある?」と声をかけるだけでも十分。
この小さなやりとりが、**「見てもらえている」「気にかけてもらえている」**という実感につながります。
✅ 「現場の成功」を一緒に喜ぶ
経営陣が現場を訪れるとき、つい「課題探し」に意識が向きがちです。
もちろん改善は大切ですが、それ以上に**「うまくいっていることを認め、共に喜ぶこと」**が信頼を育てます。
「先月より転倒が減ったね」
「このレクリエーション、利用者さんがすごく笑顔だった」
こうした一言が、職員のやりがいを支えます。
✅ 経営の「悩み」を共有する
信頼は一方通行では築けません。
経営陣が抱える葛藤や難しさを、隠さず現場に伝えることも大切です。
「稼働率を上げたいが、現場の負担が増えないようにしたい」
「給与改善につなげるために、こういう工夫を考えている」
こうした姿勢を見せることで、現場も経営の努力を理解し、同じ方向を向きやすくなります。
✅ 信頼構築は「積み重ね」
信頼は一度の対話や一回の施策で生まれるものではありません。
小さな積み重ねの連続が、経営と現場の関係性を少しずつ変えていきます。
・定期的な顔合わせ
・日常の声かけ
・成果を一緒に喜ぶ
・悩みを共有する
こうした取り組みが組織文化として根付いたとき、
「経営と現場が一体となって介護の質を高めていく」体制が実現するのではないでしょうか。
今回のシリーズでは、ニーズの”多様化”について考えています。
【第1回】利用者の世代交代と現場の葛藤
【第2回】利用者像の変化と“芯の強さ”へのリスペクト
【第3回】変化する現場──これからの介護職に求められること
【第4回】組織として考える「過度な要求」と「職員を守る仕組み」
【第5回】現場を守るために「仕組み化」が必要な理由
【第6回】職員を守ることは、社会を守ること
【第7回】職員を守るための具体的な仕組みづくり
【第8回】入居施設において、利用者を選ぶことは必要か?
【第9回】経営と現場をつなぐ“対話”の重要性
【第10回】信頼を築くための実践方法 ― 経営と現場の“橋渡し”
【番外編】地域の力という理不尽と強み
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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