看取り期の入居者さんがいました。
正直に言えば、状態は厳しいと僕も思っていました。
でも、その人はまだ生きています。
呼吸をして、
ときどき、こちらの声に反応もしてくれる。
「頑張っている」としか言いようがない姿でした。
そんな中で、
その方が使っている部屋に、
ショートステイの予約が入っていることを知りました。
「もうすぐ亡くなる前提?」に思えた瞬間
今現在のその方が利用している部屋です。
「亡くなることを見込んで予約を入れたんだろうな」
正直、そう感じました。
胸の奥が締め付けられて、
気分が一気に落ち込みました。
そして、その入居者さんのところへ行き、
姿を見ていたら、涙が出てきました。
「この人は、まだここにいるのに」
「まだ、生きているのに」
そんな気持ちが、抑えきれませんでした。
結果として、予定通りになった現実
結局、その方は亡くなりました。
そして、予定通り、
その部屋はショートステイの利用になりました。
流れだけを見れば、
事務方の判断は「間違っていなかった」のかもしれません。
でも、
だからといって、
僕の中の違和感は消えませんでした。
納得できず、聞きに行った
僕は事務方に聞きに行きました。
返ってきた答えは、
「亡くなることを見越した予約ではない」
「緊急で、どうしても受けざるを得なかった」
「もしご存命なら、部屋を変更する予定だった」
理屈はわかります。
稼働率が大事なのも、わかっているつもりです。
売り上げがなければ、
僕たちの給料も、賞与も、守れない。
それでも、僕は思いました。
それなら、最初から別の部屋で取れなかったのか。
もっと配慮するべきではないのか。
別の部屋は実際にありました。
僕が感じた「ぞんざいさ」
誰かが乱暴な言葉を使ったわけではない。
雑に扱ったわけでもない。
でも、
「もうすぐ空く部屋」
「次が決まっている部屋」
そう思うと、その方をぞんざいに扱っているようで
どうしても悲しくて、悔しい気持ちになりました。
もし、
入居者さんやご家族が知ったら、どう思うだろう。
もし、
自分がその立場だったら、どう感じるだろう。
そして、
毎日その人と関わっている職員も、
決していい気持ちにはなりません。
稼働率と、寄り添う気持ちの間で
稼働率は大事です。
それは間違いありません。
でも、
目の前にいる入居者さんは、
看取り期であっても、
亡くなる直前であっても、
その人は、最後まで生きています。
その時間を、
「次の予定ありき」で見てしまうことは、
冷たいと感じてしまいます。
さいごに
完璧な答えなんてありません。
経営も、現場も、どちらも大事です。
それでも僕は、
目の前の入居者さんと、そのご家族に、
最後まで寄り添い続けたい。
「まだ生きているその人」を、
最後まで大切に扱いたい。
僕は、そんな介護士でいたいと思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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