最初の記事で伝えた「三方よし(職員よし・法人よし・社会よし)」ですが、
その“先”にあるもの、”元”になっているものこそ、本当に大切にしたい「利用者よし」です。
私たち職員が元気で、専門性を持って働くことは、すべてこの「利用者よし」につながっています。
目の前の利用者さんに、まっすぐ向き合う
介護士は、いつだって利用者さんのすぐそばにいます。
日々の生活に寄り添い、声なき声を聴く。
まさに「最も身近な代弁者」です。
利用者の幸福を真剣に願い、その思いに応えるために──
私たちはただ“気持ち”だけで動くのではなく、専門職としての根拠ある支援を大切にする必要があります。
「誰でもできる仕事」ではなく、「専門職としての介護」へ
介護の仕事は、よく「誰でもできる」と言われがちです。
ですが、実際には根拠に基づいた判断や計画的な支援が求められる、非常に専門性の高い仕事です。
学生が「介護課程」や「生活支援技術」を学ぶように、
現場でもケアプラン(介護サービス計画書)に基づいた支援を行うことが重要です。
計画には、利用者本人やご家族の「思い」「願い」を丁寧に反映させること。
そしてその思いや願いに対して、介護福祉士として何ができるかを考える。
そこに“専門職としての価値”があるのだと思います。
ケアプランは「支援のメニュー」。日々の実践が“専門性”をつくる
ケアプランは、いわば日々の支援のメニューです。
支援は“実行”、記録は“結果”、評価と再計画を通してPDCAのサイクルが回っていきます。
単に「なんとなくこう思ったからこうした」ではなく、
「この方の希望に対し、こういう理由でこの支援を選択した」と言える。
それこそが、介護福祉士としての専門性であり、
「誰でもできる仕事」ではない証でもあります。
自分の思いも大切にしながら、根拠を持って支援する
介護は人と人。心が動く仕事です。
だからこそ、自分自身の思いや価値観もとても大切です。
でも、介護福祉士として働くなら、そこに“根拠”を持って支援する姿勢を忘れたくありません。そして、その根拠はケアプラン(介護サービス計画書)にあります。
「この方のために、私はなぜこの支援を選んだのか」。
その問いにしっかり向き合いながら、仲間とともにケアの質を高めていきたい。
最後に:「職員よし」は「利用者よし」への第一歩
「職員よし・法人よし・社会よし」。
現場の介護職は「利用者よし」に向かって日々支援を重ねています。
専門職として、自信と誇りを持って、利用者の幸せを支える。
介護の仕事がもっと評価され、そして介護職自身がやりがいを感じて働けるような社会に──
私も、その一人として歩んでいきたいと思います。
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