介護職の1.9万円増？賃上げ報道、追加支援の情報を整理して思うこと

2024年の補正予算で「介護従事者の賃上げ（月1万円）」が示され、僕のブログでも記事にしました。
関連記事👉高市総理が示した、介護職への月1万円の賃上げ措置について
その後、いくつか追加の情報や方向性が報じられているため、現時点で分かっている内容を整理し、僕が思っていることを書いてみたいと思います。

介護業界の処遇改善は、どうしても“速報だけが一人歩き”しがちです。
制度が複雑な分、現場の僕たちにとって何が確定で、何がまだ検討段階なのかが分かりづらいですよね。
この記事が、現場で働く方やこれから介護の道を考えている方の参考になれば嬉しいです。

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補正予算で確定している内容「介護職の賃上げ1万円」

まず、現時点で制度として正式に示されているのはこの部分です。

• 介護従事者に対して、月1万円の賃上げ
• 補正予算で決定済み
• 対象は介護職員を中心に、職種横断で広げる方向性もあり

ここは前回の記事でも書いた通りです。

現場の僕からすると、もちろん「ありがたい」の一言なのですが……
本当必要なのは“恒久的な支援”だと思っています。

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報道で出ている追加の方向性（※確定ではない内容）

続いて、複数の報道や省庁の説明から読み取れる“現時点での方向性”をまとめます。
ここからは「決定」ではなく、「可能性が高い」「検討されている」という段階です。

① 介護職以外にも1万円（対象拡大の方向性）

• ケアマネ
• 相談員
• 事務職
• 看護補助
• 栄養士　など

“介護現場全体で人材を確保するため”という理由で、職種横断の支援が検討されています。

② 介護職はさらに＋5,000円（合計1万5千円の可能性）

現場の離職防止のため、介護職のみ上乗せする案が浮上しています。
ただし、「全員一律で1万5千円」ではなく、加算の取得状況や事業所の体制によって差が出る可能性があります。

③ 生産性向上の取り組みがある法人は＋4,000円（個人 or 設備投資に利用）

ここが今回、特に注目されている部分です。

• ICT導入
• 業務効率化
• 記録の電子化
• 安全対策の強化

こういった取り組みがある法人に対して、追加の4,000円が支給される方向性。
これは職員の賃上げとして使ってもいいし、設備投資に回してもいいとされています。

ただし、具体的なルールや申請方法はまだ最終決定前です。

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現時点での「確定」と「方向性」を整理

表にするとこんなイメージです。

内容	現状
介護職の1万円賃上げ	確定
介護職以外も1万円	検討・方向性
介護職に＋5,000円の上乗せ	報道段階
生産性向上で＋4,000円	制度設計中
設備投資に使える	方向性

このように、確定しているものと、今後ルールが固まるものが混ざっている状態です。

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生産性向上は大事

今回、僕が特に注目しているのが「生産性向上」というワードです。
これは本当に現場でも急務だと感じています。

• 記録が紙中心で、書く量が多い
• 情報共有が人力で時間がかかる
• 人員配置がギリギリで余裕がない
• 送迎対応の負担が重すぎる
• 夜勤の負担が大きい
• 福祉用具が普及しない

その一方で、「質の高いケアを」と求められる。
現場は“気合いと根性で回している“ような状況も多いのではないでしょうか。

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ここが一番の葛藤です。

● 法人側は導入に前向きだが、現場が使いこなせず、結局「導入しただけ」になるケース。

● 現場側が導入を望むが、法人は費用や運用管理の問題で後ろ向きになるケース。

● どちらも前向きだが、費用がどうしても捻出できないケース。

この“どちらかが前向きでも進まない”“両方前向きでも進まない”という状況もあると考えられます。
僕自身、今も感じていますし、聞きもします。

生産性向上で追加支援があっても、格差を広げてしまう可能性があるかもしれません。
使いこなせる仕組み
導入のための支援制度
など、働きやすい環境を整える制度設計も必要だと感じています。

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賃上げと働きやすい環境の両軸で

賃上げはありがたい。
生産性向上の取り組みを国が推進することも、方向性としてはすごく良い。

でも、単純に賃金を上げるだけでなく、働きやすい制度設計も。

どちらかではなく、両方が必要です。

働く人の負担が軽くなる制度が広がってほしいし、長く続けられる環境になってほしい。
それが率直な願いです。

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