【第2回】「限界」を感じたとき──在宅介護を“やめる”ことは悪いこと?

在宅介護をしていると、ふとした瞬間に感じる「もう無理かも…」という気持ち。
それは、あなたが弱いからではありません。

  • 毎日続く介護に、心も体も疲れてしまった
  • 思うようにいかず、イライラしてしまう
  • 相手の些細な言動に、怒りや悲しみが湧いてしまう

そんな自分に嫌気がさしたり、自己嫌悪に陥ったり──
でも、それは“限界”を迎えているサインかもしれません。


✅ その「限界」に気づくことが、愛情の証

介護職の僕としては、限界を迎える前に気づいてほしい。
でも、実際にはその“気づくこと”自体が難しい。

特に家族介護は、「頑張らなきゃ」という思いが強く、
無理を無理と感じなくなることが多いと感じるからです。

だからこそ、「もう無理かも…」と思った自分を責めないでください。
それは、あなたがそれだけ一生懸命だったという証です。


✅ 「やめる」ことは“逃げ”ではない

在宅介護をやめて施設に任せる、
訪問介護やデイサービスを利用する──

それは、決して“逃げ”ではありません。
あなたと介護されるご本人、双方の幸せを考えた「選択」です。

むしろ、

  • 感情的になって相手を傷つけてしまう前に
  • 自分自身の生活が壊れてしまう前に

プロに任せることで、家族の関係性を守ることもできると思っています。


✅ 家族にしかできない役割がある

僕たち介護職は、排泄や入浴、食事の介助はできます。
でも、「その人の人生」には関われません。

  • ご家族だからこそ引き出せる表情
  • 見せてくれる笑顔や涙
  • 思い出話の中にある“その人らしさ”

これは、僕らにはできないことです。
だからこそ、ご家族には「介護者」よりも「家族」でいてほしい。


✅ 分担することで、「愛」を守る

介護職の僕らは、“しんどい部分”を担う仕事です。
そこは任せてください。
だからこそ、ご家族には──

  • 大切に思い続けること
  • 笑顔で接すること
  • 最期を一緒に過ごすこと

そういう、かけがえのない役割をお願いしたいなと思います。。


✅ 最後に──「誰かを頼る」ことは、強さのひとつ

誰にも頼らずに頑張ることが、美徳ではありません。
誰かに頼れることが、あなたの強さでもある。

「どうして自分で全部できないんだろう」じゃなくて、
「一人で抱えなくてもいいんだ」と気づいてほしい。

介護はチーム戦です。
あなたがあなたらしくいられる選択を、いつでも応援しています。

僕たち介護職、その他専門職に任せるということも、                                                                                                 選択肢の一つに含めてほしいなと思います。                                                                  介護を受ける方、ご家族、誰しも最期の時を時を迎えます。 

                                                                                               その時を”良かった”と迎えられる方が増えることを願っています。

次の記事はこちら
👉【第3回】介護サービス、どう選べばいい?──プロに頼る“第一歩”


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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この記事を書いた人

介護福祉士「miya」
福祉の授業がきっかけで介護の道へ
気づいたら18年
経験:特養・養護・通所・訪問
現在:特養
趣味:釣り、ウイスキー、コーヒー、園芸、アウトドア、ファッション

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