【第10回】信頼を築くための実践方法 ― 経営と現場の“橋渡し”

✅ 定例の「対話の場」を設ける

経営と現場のすれ違いは、日常の忙しさの中で自然と生まれます。
だからこそ、意識的に「対話の場」を設けることが必要です。

例えば、月1回でも経営陣と現場の代表職員が集まる時間をつくる。
数字だけではなく、「今困っていること」「現場の雰囲気」なども共有することで、
小さな火種のうちに解決の糸口を見つけることができます。


✅ ヒアリングを「形式」ではなく「実感」に

アンケートや報告書だけでは、職員の本音はなかなか見えてきません。
大切なのは、**「実際に現場へ足を運ぶこと」**です。

食堂やナースステーションで数分でも顔を出し、
「最近どう?」「困っていることある?」と声をかけるだけでも十分。

この小さなやりとりが、**「見てもらえている」「気にかけてもらえている」**という実感につながります。


✅ 「現場の成功」を一緒に喜ぶ

経営陣が現場を訪れるとき、つい「課題探し」に意識が向きがちです。
もちろん改善は大切ですが、それ以上に**「うまくいっていることを認め、共に喜ぶこと」**が信頼を育てます。

「先月より転倒が減ったね」
「このレクリエーション、利用者さんがすごく笑顔だった」

こうした一言が、職員のやりがいを支えます。


✅ 経営の「悩み」を共有する

信頼は一方通行では築けません。
経営陣が抱える葛藤や難しさを、隠さず現場に伝えることも大切です。

「稼働率を上げたいが、現場の負担が増えないようにしたい」
「給与改善につなげるために、こういう工夫を考えている」

こうした姿勢を見せることで、現場も経営の努力を理解し、同じ方向を向きやすくなります。


✅ 信頼構築は「積み重ね」

信頼は一度の対話や一回の施策で生まれるものではありません。
小さな積み重ねの連続が、経営と現場の関係性を少しずつ変えていきます。

・定期的な顔合わせ
・日常の声かけ
・成果を一緒に喜ぶ
・悩みを共有する

こうした取り組みが組織文化として根付いたとき、
「経営と現場が一体となって介護の質を高めていく」体制が実現するのではないでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

介護福祉士「みや」
高校時代、福祉の授業がきっかけで介護の道へ。
短大卒業後、社会福祉法人へ入社し14年経験を積む。
転職サイトを通して初めての転職。
別の社会福祉法人で現在4年目。
既婚、息子が2人。
現場と人財、介護の未来を考えるブログを運営中。
趣味:ウイスキー、コーヒー、釣り、園芸、アウトドア。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次