はじめに
介護の現場で働きはじめた新人職員さんが、よくぶつかる壁のひとつ。
それが──
「人によって言うことが違うんだけど…どうしたらいいの?」
という戸惑いです。
ある先輩からは「このやり方でやって」と言われ、
次の日には別の先輩から「いや、それじゃだめ」と言われる。
混乱して当然です。でも、実はこの悩み、多くの新人さんが感じています。
そして、それにはちゃんと理由があるんです。
指導マニュアルがあっても、現場は一枚岩じゃない
多くの職場には新人教育用の「指導マニュアル」が存在します。
でも、現場ではその通りにいかないことも多々あります。
- 利用者さんの状態は日々変化する
- 先輩職員の経験や価値観もさまざま
- マニュアル自体が現場に合っていない場合もある
つまり、「先輩によって言うことが違う」というのは、
現場ならではの“あるある”なのです。
悩んだら、信頼できる人に相談しよう
どうしても混乱してしまう…。そんなときは、
**「自分一人で抱え込まないこと」**がとても大切です。
たとえば──
- 指導担当以外のリーダーや主任に相談してみる
- 「昨日はこう教わりましたが、今日は違うと言われて困っています」と素直に伝える
これは「愚痴」ではなく、あなたという人財を守るための前向きな行動です。
職場全体が、気持ちよく働ける雰囲気を作るためにも、
ぜひ声をあげてみてください。
介護に「唯一の正解」はない
介護の仕事は「人」を相手にしています。
ですので、「これが絶対の正解!」というやり方が存在しないケースも多くあります。
- 状況によって判断が変わる
- 利用者さんによって支援の優先順位が違う
- 丁寧さが求められる場面と、スピードが求められる場面がある
さまざまな先輩のやり方に触れることは、
あなたの引き出しを増やすチャンスでもあるんです。
見る・聞く・感じる力を育てよう
「誰が正しいか?」ではなく、
「なぜこの人はそうしたのか?」という視点を持つことで、
介護の仕事は面白く、そして深くなっていきます。
経験を重ねる中で、
あなた自身の考え方や判断力も育っていきます。
そして将来、あなたが新人を教える立場になったとき──
きっと「新人時代に感じたこと」が役立つ瞬間がきます。
おわりに:一人で抱え込まなくていい
新人の時期は、「正解を知りたい」と思うかもしれません。
でも、介護は「答えが一つではない世界」。
不安や戸惑いは当然ですし、
「わからない」と言えることこそ、立派な姿勢です。
迷ったら、悩んだら、
信頼できる誰かに相談してみてください。
あなたを応援してくれる人は、きっといます。
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