介護福祉士の地位向上について、
第1回では「なぜ職能団体が必要なのか」、
第2回では「どんな団体が必要なのか」をテーマにお届けしました。
そして最終回となる今回は、
いよいよ**「私たち一人ひとりにできること」**について考えていきます。
「会に入っても、結局何も変わらないよ」
「現場が声を上げても、上には届かない」
…そう思ってしまう気持ちも、痛いほどわかります。
でも、ほんの小さな一歩でも、
“意識を向けて関わること”が、確実に未来を変えていく。
今回は、そんな小さなアクションの具体例とヒントをお届けします。
1. まずは「知る」ことから始めよう
どんな活動も、「知らない」と関われません。
まずは “現状を知る”ことが一歩目 になります。
✅ 今日からできる「知る」アクション
- 地域の介護福祉士会がどんな活動をしているか調べてみる
- 日本介護福祉士会について調べてみる
- 会報誌やホームページを1つ読んでみる
- SNSで「介護福祉士会」「介護職の地位向上」で検索してみる
とても小さなことかもしれませんが、
知ることで初めて「それって自分にも関係ある」と気づけます。
2. 「共感」や「いいね」も立派なアクション
「声を上げる」と聞くと、
・意見を発信する
・会議に出る
・署名活動をする
といった、ちょっとハードルの高い行動を思い浮かべるかもしれません。
でも、そんなに構えなくて大丈夫です。
✅ 共感・リアクションも立派な一歩
- 「わかる!」と思った投稿にいいねを押す
- 団体の投稿をリポスト・シェアしてみる
- 良い取り組みをやっている事業所や法人を応援するコメントを書く
「私もそう思う」
「応援してます」
「助かりました」
たったそれだけの言葉が、活動を続ける人にとって何よりの励ましになります。
3. 「誰かと話す」ことが、変化の始まりになる
行動を起こすきっかけの多くは、誰かとの会話です。
「うちの施設ってなんかおかしくない?」
「〇〇さん、介護福祉士会に入ってるらしいよ」
「うちの職場、改善提案出したら結構動いてくれたんだよね」
…そんな雑談や立ち話が、
小さなうねりになっていく可能性もあります。
✅ 現場でできる「巻き込みアクション」
- 気になるトピックをランチや休憩時間に話題にする
- 仲の良い同僚と団体のHPを見てみる
- 勉強会に2人で参加してみる
人は、自分一人ではなかなか動けないもの。
でも、「一緒にやってみようよ」の一言があれば、不思議と勇気が出るものです。
4. 「現場から声を上げる」って、どうやればいいの?
いざ何か伝えたい、と思ったときに、
「どこに言えばいいのか」「どう書けばいいのか」がわからないという声もよく聞きます。
そんなときのために、以下のような手段があります。
✅ 現場の声を届けるための方法
- 各都道府県の介護福祉士会のご意見フォームや相談窓口を使う
- 全国介護福祉士会のパブリックコメント募集に応じる
- 会員でなくても使えるSNS投稿ハッシュタグを活用する
(例:#介護現場の声 #介護福祉士の本音 など) - ブログやnoteなどで、現場視点の記事を書く
声を出すこと自体に意味がありますし、
実際に制度や政策の改正に活かされた事例もあるようです。
5. 続けるには「期待しすぎない」のがコツ
ここまで読んで、
「でも、やったところで何も変わらなかったら?」
という不安もあると思います。
そんなときこそ、
**「自分にできる範囲で、細く長く」**を意識するのがおすすめです。
- 「月に1回だけ、団体の投稿をチェックする」
- 「1年に1回、意見を出してみる」
- 「イベントだけ参加する」
それでも、何もしないよりずっと意味があります。
期待しすぎないことで、
「結果が出ないからやめよう」となるリスクも減ります。
まとめ:私たちは、すでに「社会を変える側」にいる
介護の現場にいる私たちは、
受け身の立場ではなく、「社会を動かす当事者」です。
- 法人の中で、働き方を提案すること
- 同僚と一緒に変化を語ること
- 団体に声を届けること
そのすべてが、
未来の介護職や、これから支援を受ける人たちのための投資になります。
「自分ひとりじゃ無理」と思わなくて大丈夫。
「1人で声を上げたら、10人が見ている」
「10人が動けば、100人が気づく」
小さなアクションが、いずれ大きな波になることを、私は信じています。
📌 3回連載お読みいただき、ありがとうございました。
ブログを通じて、現場の思いや実践をこれからも発信していきます。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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